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*50代生活のあれこれ*

良い朝。

昨年の夏、喉の調子が変になった。
ネットで症状を調べたら、どうやら後鼻漏になったらしいので近所の耳鼻科に行った。そこで処方された薬が全く効かなかったので、なんとなく内科に行ってみた。そこでいただいた薬はよく効いて、以後すっかり気にならなくなっていた。

今年の夏、再発。
また内科に行って同じ薬をもらい服用していたが、すべて飲み終わって暫くしたら、また症状が表れた。数時間おきの空咳。鼻より喉が不快。喉の少し下辺りがむず痒い。人の多い所に出向いたり、交通機関を利用する日が続いたので、その時だけ服用しながら調整してきた。

数ヶ月、騙し騙し来たけれど。
自分の鼻も一度きちんと診てもらわなきゃと、いくつか耳鼻科を検索。うちからバスで行ける距離の所に良さそうなお医者さんを見つけた。

初めて乗る路線だ。
バスの運転手さんのアナウンスがとてもいい。声のトーンが高からず低からず。優しい声色、明瞭でソフトな発音。なによりも、一言一言に心がこもっていた。バスを降りるとき、「ありがとうございました。」と言ったら、「こちらこそ。」と返して下さった。

私は方向音痴。
バス停から歩き出した途端、え?こっちでいいんだよね…と不安になり、傍を通った若い女性に声をかけ確認した。

「ここまっすぐです。通り沿いですよ。」
耳につけていたイヤホンを外して教えてくれた。彼女も同じ方角に歩いて行った。私より歩調が速くみるみる私と距離が離れていったが、彼女はふと止まって振り返り、建物を指差して「ココです。」と合図してくれた。

耳鼻科には、たくさんのちびっ子たちがいた。
1時間程待ったけど、何故か退屈しなかった。本やスマホを眺めるわけでもなく、子供たちの声なんか聴きながらゆったりしていた。

診察室に入った。
先生は、私のこれまでの経緯をよく聞いて下さった。鼻にファイバースコープが入り、画面で自分の鼻を見る。内部を見られるって、やっぱりなんか恥ずかしいななんて思っていたら、先生が「きれいだねぇ。200点!鼻は全然問題無いと思う。問題は鼻じゃないね。喘息だね。」 

そして、
「気性もありますよ、ね、気性。」とも。

察するに、
「おおらかに生きなさいよ。気にしすぎたり、余計なストレスを抱えると体がサイン出すんだよ。」ということかな。

思い当たることが無きにしもあらず。

病院に行ったのに、終始気分が良かった朝。